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2026.1.15
国内最大級のそろばん競技大会で日本一
中国を起源とし、日本で現在の形に発展した「そろばん」。現在では「アバカス(Abacus)」として世界100か国以上に普及し、計算力の向上だけでなく、右脳の活性化や集中力の養成、数の概念理解といった教育効果が注目されています。アメリカやヨーロッパ、東南アジアなどでは、日本のそろばん教育が取り入れられ、多くのこどもたちが学んでいます。
そのそろばんの国内最大規模の競技大会で、市内在住の川村真生(まお)さん(中学3年生)が、日本一に輝きました。
大会名は「全国珠算競技大会クリスマスカップ2025」。2025年12月21日にさいたま市で開催され、1,000人以上が参加したこの大会で、川村さんは見事、優勝を果たしました。
出場したのは「中学生の部」で、競技種目は「英語読上算競技」。英語で読み上げられる数字を聞き取りながら計算を行い、正しく解答できた問題数や、回答の到達度を基に成績が競われます。
計算力に加え、高度な英語の聞き取り能力も求められる「英語読上算競技」
川村さんがそろばんを始めたのは3歳の時。自宅に届いたそろばん教室のチラシを見て、母の早代子さんに勧められ、入会したのがきっかけでした。
「英語読上算」に本格的に取り組み始めたのが小学校4年生の頃。小学6年生では、「英語読上算競技」「読上算競技」の小学5・6年生の部で日本一を獲得しました。さらに中学1年生のときには、中学生の部(中学1~3年生)でも同2種目で日本一となっています。
「英語読上算競技」は、英語で読み上げられる7桁(100億の位)から13桁(1兆の位)までの数字を、10口(10回)計算する競技で、計算力に加え、高度な英語の聞き取り能力も求められます。
川村さんの場合、読み上げられた英語の数字を、頭の中で日本語に変換してから指を動かすのではなく、耳から聞いた数字に直接指が反応する感覚だといいます。
「数字や計算が得意ということもありますが、人と競うことや、入賞することが好きなんです」と話す川村さん。「部門別競技を勝ち抜き、全体での決戦に進み、8年連続日本一になっている憧れの選手と同じステージに立つことが、これまでの目標でした。今回の大会でそれがかなったので、次は全体で日本一になることを目指します」と、目を輝かせました。
プレッシャーを乗り越え再び日本一に
指導する先生からは本番に強いと評価される一方で、「プレッシャーには弱いかもしれない」と、自身の特性を冷静に分析する川村さん。年下の選手が実力を伸ばし、自身が追われる立場となった一昨年は、かなりのプレッシャーを感じていたそうですが、「自分なりに気持ちを整理して、今大会に臨んでいたようです」と、母・早代子さんは振り返ります。
「スポーツなどでは、コンディションや前評判から、ある程度、勝敗が予想できてしまうこともあると思います。でも、そろばんの競技は、最後の最後まで結果が分からないところがあります。そこに面白さがあります。自分の特技でもあり、好きなことなので、そろばんは大人になってもずっと続けていきたいです」。川村さんの希望に満ちた瞳は、しっかりと将来を見据えていました。